AGEs(終末糖化産物)」が老化と健康に与える影響を知っていますか?
皆さん、「AGEs(Advanced Glycation End Products、終末糖化産物)」という言葉をご存じでしょうか?これは、老化や健康に大きな影響を与える物質のことで、直訳すると「進行した糖化の最終産物」となります。この名前からも分かるように、AGEsは私たちの体に溜まることで老化を促進し、健康リスクを高める現象なのです。
AGEsはどのように作られるのか
AGEsは「糖化」とも呼ばれる現象で、体内のタンパク質が余分な糖と結びつき、体温によって変性・劣化することで生成されます。このAGEsが体内に蓄積すると、シワやシミの原因となるだけでなく、糖尿病の合併症、骨粗しょう症、動脈硬化、白内障、アルツハイマー型認知症など、多くの疾患と関連があることが分かっています。
さらに最近の研究では、AGEsがうつ症状や新型コロナウイルス感染症の重症化に関与する可能性も指摘されています。
AGEsは体内に溜まっていく2つのルート
AGEsが体に溜まる経路は、
- 体内で作られるもの(約2/3)
- 食事などで体外から取り込まれるもの(約1/3)
の2つに分けられます。
体内で作られるAGEs
体内でAGEsが生成される主な原因は、食事の摂り方です。特に血糖値を急上昇させる糖質(パン、パスタ、白米など)を過剰に摂取すると、AGEsが作られやすくなります。
現在では抵糖質ダイエットは廃りつつありますが、AGEsを体内で作らないようにするためには低糖質な食事は理想的だと言えるのではないかと思います。
体内でできるAGEsの量は「血糖値✖️持続時間」で表すことができるので血糖値が高い状態が続くほど、体の中で糖とタンパク質が結びついて多くのAGEsが発生します。
また、睡眠不足による精神的、肉体的にストレスが溜まりAGEsを体内で作られやすくなってしまう可能性があると考えられています。
食事から取り込まれるAGEs
体外からAGEsが取り込まれるのは食べ物の調理方法にあります。調理の温度が高くなればなるほどAGEsができてしまいます。
食べ物の焦げた色と言うより、どれだけ高い温度で調理されたかの方が重要になります。つまり、生の食べ物を摂取することが最もAGEsを発生させないと言えます。
とはいえ、AGEsばかりを気にして生のものしか食べないと言う選択は食生活の楽しみを奪うことにも繋がりかねませんし、また、加熱することで得られるメリットや加熱しないと食べられない体に良いものも多く存在します。
もちろん、高温調理された揚げ物などを食べないよう意識することは大事です。全く気にしなくていいと言うわけではありません。ですが、食事によって体外から取り込まれるAGEsは全体の約10%にしかすぎず、その内7%前後が長期的に体内にとどまるだけであることも覚えておいた方が良い情報かもしれません。(あくまで、体内で作られるAGEsとは比較ならないという意味で)
つまりAGEsが体に溜まり影響を及ぼすほとんどが体内で作られたものが原因になると言っても過言ではないのではないでしょうか?
AGEsの蓄積を減らす方法
実際に生きていればAGEsを全く作らない生き方をするのは不可能ですが、以下の方法で蓄積を減らすことが期待できます。
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食物繊維を多く含む食材の摂取
野菜、果物、海藻、キノコ類などを積極的に取り入れましょう。特に、舞茸はAGEsの吸収を抑える「キチン」を豊富に含み、糖化反応を阻害する作用も期待されています。玉ねぎ、緑茶、セロリもおすすめです。 -
血糖値のコントロール
糖質を摂りすぎないようにし、血糖値の急上昇を防ぐ食事(食物繊維やたんぱく質を先に摂るなど)を心がけましょう。 -
適度な運動とストレス管理
体を動かしてエネルギーを消費することで、血糖値をコントロールし、肥満を防ぐことができます。十分な睡眠とストレス軽減も重要です。
h+diet laboratory の取り組み
h+diet laboratoryの商品の強みは、栄養学から考えられているだけでなく、急激な血糖値の上昇を促さない食材構成になっていることです。また、スイーツシリーズでは生のお野菜や果物を使って全ての商品を製作しておりますので、AGEsの蓄積を減らす効果もあると言えるのではないでしょうか。
最後に
AGEsの蓄積には個人差があることも忘れないでください。体内で作られるAGEsは遺伝、体質などによって異なります。血液検査などに行かれた時に、血糖値の割りにHbA1cの値が高い、上下の血圧差が大きい高血圧などの方はAGEが溜まっている可能性があると考えられるようです。
どんな情報もそうですが、一つの狭い視点で情報処理してその一つの情報のみに過剰に反応するのではなく、広い視点でみて、色々なことが相互し合って身体に問題が起きてしまうことをどうか念頭に置いて毎月配信しているニュースレターの情報を毎日の生活に取り入れて活用して頂けたらと思います。
今日のまとめ
- AGEsは糖質の過剰摂取によって最も蓄積される
- AGEsが体内に溜まるルートは2つある
- AGEsの蓄積を減らすためには、野菜、果物、海藻、キノコ類など食物繊維を多く含む食材を摂取することを意識する
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