マグネシウムはお通じを助けてくれる効果があるミネラルとして多くの人に知られているのではないかと思います。女性の方はサプリメントなどで摂取される方もいらっしゃるかと思います。
マグネシウムは必須ミネラルの中で多くの方が欠乏状態にあるのにもかかわらず、かなり軽視されているとミネラルと言われています。お通じに効果があるだけでなく実は体の中で非常に重要な役割を果たしているのです。
マグネシウムの働き
ではマグネシウムがどれほど私たちの体の中で重要な働きをしているのでしょうか?
その1:細胞の働きを助ける
私たちの体の細胞内のエネルギーの生成(ATP)を助けたり、細胞内外で必要なものを取り込んだり、老廃物を排出したりする際に必要になることが多いミネラルなのです。細胞内の働きが上手くできなくなると体が正しく機能できなくなります。
その2:膜安定化物質
膜が安定することにより、筋肉の過度な収縮や神経の過度な興奮を抑えてくれる効果があります。マグネシウムを摂取するとストレスの軽減につながったり安眠効果があると言われています。
※膜安定化作用とは細胞内へのNa +の流入を阻害する作用のこと。(特に詳しく知っておく必要はないと思います。)
その3:タンパク質の産生
マグネシウムが欠乏するとせっかく摂取したタンパク質がうまく体内で利用できなくなる可能性が出てきます。
その4:酵素のエネルギー代謝に必要
マグネシウムは何百という酵素の補因子(酵素の触媒活性に必要なタンパク質以外の化学物質)でマグネシウムが欠乏すると体内の酵素がうまく働けなくなる可能性があります。
その5:カルシウムの調整
体内のカルシウム量が多くなるとマグネシウムがカルシウムの量を調節してくれます。体内でマグネシウムが欠乏した状態でカルシウムの量が増えると血圧が高くなったり、ふくらはぎが攣ったりするなどの症状が現れます。カルシウムとマグネシウムの割合は2:1が理想と言われています。
その6:ビタミンDの吸収を助ける
ビタミンDが体内で正しく機能するためにはマグネシウムが必要になります。ビタミンDが体内でうまく働けなくなると骨や筋肉が弱くなる可能性が高くなります。
その他にも、神経伝達をはじめとする体の機能の様々な役割を果たしています。
マグネシウムは健康な人であれば過剰に摂取した場合は体外に排出されると言われていますが、過剰摂取すると腎臓に負担がかかりますし、下痢の原因になったりします。
サプリメントでマグネシウムを摂取される場合は、酸化マグネシウムが最も効力が強く下痢になりやすいので、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウムを選ぶようにされると良いかもしれません。
こんなものを摂取している方は注意
骨が弱くなるからと意識してカルシウムを過剰摂取している人や、飲酒量が多い人、砂糖や小麦粉量の多い食べ物をよく召し上がる方はよりマグネシウム不足に陥りやすくなります。
食べ物からマグネシウムを摂取する方法
マグネシウムはナッツ類や卵にも多く含まれていますが、特に緑色の野菜に多く含まれているので、普段から緑色の野菜を意識してたくさん摂取するように心がけると良いと思います。
ほうれん草など緑の野菜の中には加熱せず生の状態で摂取するとマグネシウムの吸収を阻害するものがあります。阻害する量は微量と考えられますので、過剰に意識する必要はないかと思いますが、より吸収力を上げることを意識される場合は加熱した緑の野菜を摂取するようにしましょう。
生の野菜を摂取することにはメリットもあるので参考程度に頭の片隅にそういうこともあるということを置いておく程度にして、自分の体調に合わせてメリットとデメリットを理解した上でうまく食事に取り入れるようにしてみてください。何事もバランスよくが重要なのを忘れないようにしてください。
今日のまとめ
- 現代人はマグネシウム摂取量が不足しがち
- 飲酒量が多い人、甘いお菓子をよく食べる人は要注意
- 緑色の野菜をたくさん食べることを意識する
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